「生きてるだけで、愛。」
公開おめでとうございます。
今回完成披露試写会に参加したのでどうしても書き留めておきたかった…!ということでブログに残しておこうと思います。
以下ネタバレ含みます。
セリフとか発言はニュアンスでしか覚えてない上に原作も読んだことないので全く正確じゃないです!ごめんなさい!
【ストーリー】
主人公の寧子(趣里さん)は鬱から過眠症になり、無職で引きこもり。しかし、津奈木(菅田将暉さん)と出会い、成り行きで付き合いはじめる。
同棲生活も3年目になり、いつものように寝ていると呼び鈴で起こされた寧子。訪ねてきたのは津奈木の元カノ、安堂(仲里依紗さん)だった。少年っぽさが抜けて大人になっていた津奈木を偶然見かけ、そのまま追って家まで来てみたら寧子がいた、という。
「何であんたがいるの、あんたみたいなやつに津奈木は支えられない。津奈木を支えられるのは自分ぐらいしかいない。ここから出ていってくれない?」
と高圧的に言う安堂。その姿に引きながら、でも私行く家もないしお金もないんで〜と寧子が言うと、
「あたしのことなめてんの?働いてる人みんななめてんの?社会なめてんの?」
とキレられる。安堂は家を出るために仕事しろとカフェバーのバイトを取り付けてきた。
カフェバーのオーナー(田中哲司さん)やその妻(西田尚美さん)、バイトの女の子(織田梨沙さん)はとても優しい。10:00からの仕事なのに1時間以上遅れてきたり、無断欠勤したり、グラスや皿を割りまくる寧子を辞めさせることなく「なんとかなるよ」と励ましてくれる。
そんなカフェのみんなの話を寧子はしたくてたまらないが、津奈木はちゃんと聞いてくれない。
それもそのはず、津奈木は週刊誌で自分の書きたくない記事を書かされ、仕事に追い詰められていたのだ。
「私がこんなにもエネルギーを使って話してるんだから、同じだけ考えて喋ってよ!」
寧子の叫びに津奈木はどう応えたのか。二人はこれからどう過ごすのか。
【感想】
前情報ほとんど入れずに見てしまったので、上映中、頭の中では役名がヤスコとツナキに変換されてました。勝手にヤスコとケンジみたい〜ってなっててごめんなさい。
舞台挨拶で、この後二人はどうなる?という質問が出ていまして。ぶつかり合ったりしたからいろんなものを乗り越えて関係が続いて欲しい、という趣里ちゃんの意見もあれば、菅田くんみたいに終わるものだと思って演じた、という見方もあって。確かにどちらの取り方もありだと思いますが、強いて言うなら私は終わるものだと思いました。もちろん続いて欲しい気持ちはあるけど、あの関係が今後も続くとは私は思えなかった。寧子の鬱が完全に治ったわけではなさそうだし。。それに、二人にとっては最後のシーンが新たなスタートのように思えた。寧子は自分の人生に希望が見えて、津奈木は仕事を辞めて(辞めさせられて)嫌なことから解放されて。菅田くんが「津奈木は作家になりたかったけど諦めた」って言ってたから、作家をまた志すのか?それとも別の仕事を探すのか??それは分からないけど、確実にあのシーンは二人の人生の中で節目になっていると思う。
生きている限り、自分と別れることはできない。だから、誰かと分かり合えたということは、その誰かを愛すると、自分自身を愛することにもなる、という解釈を私はとりました。自分の人生において、こんなことを思ったことはないのだけれど、そんな愛の形も世の中にはきっと存在するんだろうなと思う。
津奈木が寧子を抱きしめるシーンは愛しさがあるのだけれど、どこか悲しげで、繊細なものが感じられた。菅田くんが言ってた「そうじゃないと(二人がこのあと別れないと)できない抱擁」とはこのことかなと。
寧子と自分に通じる部分がほとんどなくて、共感出来るところは少なかったのですが、彼女が出す爆発的なエネルギーに心動かされました。
どうしても舞台と比べると、ドラマや映画の映像作品は迫力が欠けてしまうところがあると思います。でも、趣里ちゃんの演技は映画でも劣ってなくて。寧子は劇中でよく叫んでいるけど、もちろんその心の叫びって全部ちょっとずつ違っていて。自分の情けなさに対する怒りとか、周りに対する不満とか、いろんな感情の組み合わせがあって。すごい当たり前のことだけど、ただただ頭がおかしくて叫んでるんじゃないのがよく伝わってきました。
この映画で気になった方には是非舞台の、生の演技も見てほしい、、!ちなみにこの夏の話題作「マクガワン・トリロジー」にも出演されていました。*1桃李くん演じるアイルランド共和軍の殺人マシーンの名を持つヴィクター・マクガワンの体験談がトリロジー=三部作で描かれています。*2ちなみに11/23にシアタービューイングあるそうです!!お近くの映画館へ見に行ってみてください!!!
ほとんど趣里ちゃんの良さについてしか書いてませんでしたが、読んでいただきありがとうございました。
いつかテレビでやってくれるだろうとか、レンタルで見ようとか考えている方にはぜひ映画館で見るのをオススメしたいです。迫力や音質が全然違います!!!
劇場で見られて良かったです!!!!